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予防接種
予防接種とは
麻疹(はしか)や百日咳のような感染症の原因となるウイルスや細菌、または菌が作り出す毒素の力を弱めて予防接種液(ワクチン)を作り、これを身体に接種して、その病気に対する抵抗力(免疫)を作ることを、予防接種といいます。「予防接種」に使う薬液のことを「ワクチン」といいます。
すべての病気に対してワクチンが作れるわけではありません。細菌やウイルスなどの性質によって作れないものもあります。
当院で行える予防接種
公費・任意にかかわらず、各種予防接種を実施しております。ほとんどの予防接種は予約の必要なく随時施行しておりますが、インフルエンザワクチン、BCGワクチンを含め予約が必要となる場合がありますので、詳細はお電話にてお問い合わせください。
当院では子供のみならず成人の方の予防接種も行っております。また海外留学の際の予防接種歴など英文証明書にも対応いたしますのでお気軽にご相談ください。
当院で扱っている予防接種

- ロタワクチン 予約要
- 肺炎球菌ワクチン(小児用、成人用)
- 5種混合ワクチン
- 3種混合ワクチン
- BCGワクチン 予約要
- 水痘ワクチン
- ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン
- 日本脳炎ワクチン
- 子宮頸がんワクチン 予約要
- B型肝炎ワクチン
- 麻疹風疹混合ワクチン
- A型肝炎ワクチン
- 麻疹ワクチン
- インフルエンザワクチン 予約要
- 風疹ワクチン
- 4価髄膜炎菌ワクチン 予約要
ロタワクチン
- 原因
- ロタウイルス
- 症状
- 乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすく、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。
主な症状は、水のような下痢、吐き気、嘔吐、発熱、腹痛で、脱水症状がひどくなると入院が必要になることがあります。このワクチンの接種によりロタウイルスに対する抗体ができ、ロタウイルスによる胃腸炎の重症化を予防することができます。
肺炎球菌ワクチン
- 原因
- 肺炎球菌
- 症状
- 肺炎球菌による感染症を予防するワクチンです。
このワクチンの接種により13種類(小児)または23種類(成人)の肺炎球菌血清型に対する抗体ができます。肺炎球菌は、乳幼児の上気道に感染後、ときに細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な全身感染症や中耳炎、副鼻腔炎などの気道感染症を起こします。
5種混合ワクチン
- 原因
- ジフテリア菌・百日咳菌・破傷風菌・ポリオウイルス・インフルエンザ菌b型(ヒブワクチン)
- 症状
- ジフテリア:発熱、嘔吐、のどの痛み、犬吠え様の咳などの症状があります。眼球や横隔膜(呼吸に必要な筋肉)などの麻痺、心不全等を来たして、重篤になる場合や亡くなる場合があります。
百日咳:風邪のような症状で始まり咳がひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。
破傷風:土壌中の菌が傷口から体内に入ることによって感染します。神経麻痺、筋肉の激しいけいれんや呼吸困難などをおこす場合があります。
ポリオ:「小児まひ」とも呼ばれ四肢に麻痺をおこします。日本ではワクチンの高い接種率により自然感染による患者発生はありませんが、海外での報告はあります。
ヒブワクチン:Hib(ヒブ)は、ヒトからヒトに飛沫感染します。感染すると中耳炎や肺炎をおこすことがあり、まれに脳を包む髄膜やのどの奥などに炎症を起こします。細菌性髄膜炎により死亡したり、脳に後遺症をもたらすことがあります。
3種混合ワクチン
- 原因
- ジフテリア菌・百日咳菌・破傷風菌
- 症状
- 三種混合ワクチンの接種は就学前小児、11~12歳前後の子ども、乳児や高齢者と接触する機会が多い人に強くおすすめします。
小学校低学年中学校に入る前に追加接種を行うことで、百日咳等の感染リスクを減少させて、学校での感染拡大を防ぐことが可能です。
BCGワクチン
- 症状
- このワクチンの接種により結核に対する免疫ができ、かかりにくくなります。現在でも毎年2万人が発症しているため、大人から子どもへ感染することも少なくありません。乳幼児がかかると全身性の結核症や結核性髄膜炎、粟粒結核を起こし、重い後遺症を残す可能性があります。
水痘ワクチン
- 原因
- 水痘・帯状疱疹ウイルス
- 症状
- 発熱、発疹(水疱疹)が、主症状です。発熱、発疹の程度は個人によってかなり差があります。また、このウイルスは病気が治った後に、神経に潜伏します。
そして、免疫力が低下したときに、帯状疱疹として再び症状を出します。
ムンプス(おたふくかぜ)ワクチン
- 原因
- おたふく風邪ウイルス
- 症状
- 発熱と両側または一側の耳下腺腫脹で、顎下腺、舌下腺の腫脹を伴うこともあります。1週間ぐらいで腫脹は消失します。2~3日で腫脹が消失した場合は、おたふく風邪か判断できません。診断するには、2週間後に抗体を測定することが必要です。
おたふく風邪は髄膜炎を合併しやすい病気です。
嘔吐があるようなら早めに再診しましょう。
日本脳炎ワクチン
- 原因
- 日本脳炎ウイルス
- 症状
- 日本脳炎を予防するワクチンです。蚊(コガタアカイエカ)が媒介するウイルスでおこり、高熱・頭痛・嘔吐・意識障害やけいれんなどの症状を示します。知覚障害や運動障害の後遺症が残ったり、亡くなることもある感染症です。
子宮頸がんワクチン
- 原因
- ヒトパピローマウイルス
- 症状
- 女性の子宮頸がんや尖圭コンジローマなど、HPV疾患を予防するワクチンです。
日本で承認されているHPVワクチンは2価と4価と9価の3種類です。9価ワクチンは2価・4価ワクチンに加えHPV31型・33型・45型・52型・58型も加えた9つの型に対するワクチンです。2価・4価ワクチンにより60~70%、9価ワクチンにより約90%の子宮頸がんを予防できると考えられています。当院では9価ワクチンの接種を施行しております。
B型肝炎ワクチン
B型肝炎
- 症状
- B型肝炎の予防、B型肝炎ウイルス母子感染の予防などのためのワクチンです。このワクチンの接種によりB型肝炎ウイルスに対する抗体ができ、かかりにくくなります。
麻疹(はしか)ワクチン
- 原因
- 麻疹ウイルス
- 症状
- 発熱、咳嗽、眼脂、鼻汁が3~4日間続いた後(カタル期)に、口の中にコプリック斑という麻疹特有の発疹が出ます。
その翌日よりもう1℃ぐらい高熱となり、発疹が出現します(発疹期)。
その発疹は全身に広がり正常の皮膚の部分のほうが少ないぐらいになります。そして赤かった発疹が暗紫色となり、熱が下がります(回復期)。
約1週間発熱が続き、子供にとってとても重たい病気です。
カタル期に麻疹と診断することは困難で、最初は風邪と診断されていることが多いです。
肺炎中耳炎などを合併することも多く、麻疹にかかった人の2,000~3,000人に1人の割合で脳炎になります。また、特に合併症がなくても食事がとれずに入院になることも多い病気です。
インフルエンザワクチン
- 原因
- インフルエンザウイルス
- 症状
- 風邪とは異なり、比較的急速に出現する悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛を特徴とし、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの上下気道炎症状を伴います。腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状を伴う場合もある。合併症として肺炎と、インフルエンザ脳症があります。
風疹ワクチン
- 原因
- 風疹ウイルス
- 症状
- 発疹、発熱(小児ではあまり高くならない)、後頚部リンパ節腫脹が出現し、3日ほどで症状が落ち着きます。風疹にかかった人の3,000人に1人の割合で血小板減少性紫斑病が、6,000人に1人の割合で脳炎がみられます。
また、妊婦が妊娠初期に風疹にかかると、生まれてくる子供に眼、耳、心臓に障害をきたすことがあります。このようにして障害を持った子供を先天性風疹症候群といいます。
4価髄膜炎菌ワクチン
- 原因
- 髄膜炎菌
- 病状
- Hib(インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌などと同じように細菌性髄膜炎の病原菌ですが、髄膜炎だけではなく、敗血症などの重症の感染症(IMD:侵襲性髄膜炎菌感染症)を起こす細菌です。アメリカなどの留学先で、髄膜炎菌ワクチンの接種を要求される人に接種することが多いです。